こんにちは。
自分軸手帳部員&ライターの美穂です。
手帳を通して仲間と一緒に自分軸を見つけ、育てることができる、それが自分軸手帳部です。
多くの自分軸手帳部員さんから聞こえてくるのは「仲間と自分軸手帳を続けるうちに、自分自身に気づきや様々な変化が生まれた」という声。その一部をインタビュー形式でお届けします。
今回お話を伺ったのは、さくぱんさん。
5歳と3歳の姉妹を育てるフルタイムワーママ。2022年から自分軸手帳に入部。「自分の働き方を何とかしたい!」と手帳に向かい続けて2年。2022&2023の自分軸手帳公式アンバサダーを務める。今年の漢字は「磨」。stand.fmで音声配信中。
自分軸手帳を使い始めた頃は、人からどう思われるかを優先した「他人軸」で生きていたというさくぱんさん。自分のやりたいこともよく分からないままその日のタスクをこなしつつ、しかも不機嫌に過ごしてばかりだったのだそう。ところが、手帳を使い始めて2年目となるこの秋にはなんと10年もの間「他人事」だと思っていた資格試験にチャレンジするなど、「やりたい」を一つずつ行動に移す日々へと変化を遂げています。
さくぱんさんの変化の様子をぜひご覧ください。
「再び長くは休めない」――復職時期さえ”他人軸”
美穂:
さくぱんさんが自分軸手帳を使い始めようと思ったきっかけは?
さくぱん:
「ワーママが作った手帳がある」と聞き、日常生活に加えて手帳作りというプロジェクトまでこなしてしまう人々は、一体どうやってやりくりしてるの!?と、時間を生み出すヒントに触れてみたいと思いました。
私が自分軸手帳の存在を知ったのは、初めて発売された直後の2021年2月。当時、私は2か月後に二度目の育休中からの復職を控えている、という時期で「今でさえヒーヒー言っているのに、これで8時間以上の勤務時間が加わったら回らなくなる」と不安しかなかったんです。ワーママのライフハックを収集して、時短術を研究してみたりもしていたので、なおさら手帳を作り上げるという人々にヒントを求めていましたね。
美穂:
なるほど。手帳そのものだけではなく、それを作る人たちにまで興味があったんですね。
復職は二度目ということで、一度目の経験値が生かせそうとも思いますが……それでもやはり不安が大きかったんですか?
さくぱん:
むしろ二度目の方が不安が大きかった気がします。一度経験している分、復職後の大変さが手に取るように想像できてしまって。しかも、長女は1歳半で復職でしたが、次女は復職時点で7カ月でしたから、その早さも含めて、ですね。
美穂:
育休を延長するという選択肢は?
さくぱん:
保育園への4月入園を目指して時期を決めたというのもあるのですが、「一人目の時に長くお休みをもらったので、もう一度そうするわけにはいかない」と思ってしまったんです。自分の意思ではなく、周りからの見られ方や「~するべき」という、まさに”他人軸”で決めていたんですよね……。
美穂:
そうでしたか……!
そんな中で自分軸手帳を見つけたとはいえ、当時既に完売していましたよね?(2021年版は10分で予定部数完売)
さくぱん:
そうなんです。
だから、「次の年こそは絶対買いたい!」と、界隈の方々のSNSをチェックして様子を覗いていましたね。自分軸手帳部(以下 手帳部)で「習慣化チャレンジ(※)が始まった!」と知れば、手元にある手帳のウィークリーを使って真似したことも。(笑)
ですから、ついに手に取れた2022年は本当にうれしかったです!
(※)習慣化チャレンジ
習慣化したい項目を各自で掲げ、部員さん同士で取り組み状況の報告や情報交換などをしながら過ごす2週間のイベント。自分軸手帳のウィークリーページに設けられた「習慣化リスト」などを活用する人が多い。
▼「習慣化チャレンジ」についてはこちらでもご紹介!
書き出して初めて気づいた、私の「やりたい」
美穂:
自分軸手帳を使い始めた当時は、二度目の復帰から間もなく1年という時期ですね。どんな状態でしたか?
さくぱん:
疲れが出てきて、気持ちが落ち気味でしたね。
例えば、疲れているなら寝ればいいのに、夜更かししてしまう。しかも、読書とか生産的なことをしたいと思う反面、そんなエネルギーもなくスマホをみて過ごす。結果的に睡眠不足で、翌日のパフォーマンスは下がって……そんな自分にがっかり、という感じです。
休みになれば、夫は趣味の時間があるのに、私にはない。その状態にモヤモヤしつつも「時間をください」とも言わないまま、相手に「何かしてほしい・どうにかしてほしい」と期待する。……今考えると完全に「察してちゃん」ですね。(笑)
不機嫌がデフォルトで、考えることはいつもネガティブでした。
美穂:
穏やかそうなさくぱんさんが不機嫌だったとは、意外です!!!
――「察してちゃん」の根っこには何があったのでしょう?自分がこうしたい、これに困っている、と言えなかったのはなぜですか?
さくぱん:
「人からどうみられるだろう」という思いが先に立って言えない、というのが一つ。でも最も大きかったのは、「自分の気持ちや考えにそもそも気づけていなかった」ということかと思います。
美穂:
「自分の思いに気づけていなかった」から言えなかった……!!!
さくぱん:
自分軸手帳を使うまで、「私はこれがやりたい、こうなりたい」って考えたことがなかったんです。ところが、「足し算のワーク」に取り組んでみたら、少しずつ自分の「やりたい」が可視化されていって……「私こういうことがしたかったんだ!!!」と。その時初めて自分の欲を見た、といいますか。(笑)
本当にささやかで取るに足らないようなこともあるし、単に誰かの影響を受けて書いたものだな、と思えるものもあるのですが……それでも「こんなにいっぱいやりたいことがあるなら、やってみよう」という気持ちが生まれたんです。
「こなす日々」から「叶える日々」へ
美穂:
そして、「時間が欲しい」と言えるようになった――?
さくぱん:
やりたいことをするには、時間を捻出するしかありませんから。(笑)
最初は「私ばっかり主張したら不公平かな」という思いもありましたが、その分夫にも自分の時間をもってもらおう、と思えるようになりました。
毎月の目標を書き入れるときに「足し算のワーク」を見返して、その月に叶えられそうなことを盛り込んだりもしています。大だいそれた目標ばかりではなく、行きたかった公園に行ってみたり、その季節しか楽しめないお花畑に足を運んだり……。そうやって日々「やりたい」を自覚しながら過ごすようになって振り返ると、それまでは深く考えることもなくいい加減に、その日暮らしでタスクをこなす日々だったなぁ、と思えます。
美穂:
「こなす日々」から「叶える日々」へ……見える世界がガラリと変わりましたね。
「足し算のワーク」が大きなきっかけになったとのことですが、最初からワークにはスムーズに取り組めましたか?
さくぱん:
いや、正直、一人だったらワークページには取り組めなかったかと……。そこは手帳部があったからこそできたことですね!
ワークを目にしても、どこから考えたらいいのか、何をしたらいいのかが分からず立ち止まってしまいますが、手帳レッスン(※)で解説を聞くと、まずは一文字書けるようになって。
(※)手帳レッスン
自分軸手帳部員限定のオンラインイベント。毎月のテーマに沿って、運営メンバーがワークや自分軸手帳の使い方にまつわる解説や事例紹介などを行う。
▼手帳レッスンの様子はこちらでもご紹介
部員1年目は、毎週(木)早朝のもくもく会(※)も活用していました。
みんなで書くと、やっぱり楽しい!と実感できるから、そこから自分だけでも昼休みに手帳を開くようになって……と、手帳部には自分と手帳に向き合うきっかけをたくさんもらっています。
(※)もくもく会
時間を決めて部員がオンライン上に集合し、30分間ひたすら手帳に向き合い書き込む会。各回のテーマに合わせた解説を聞いたり、チャットで部員同士情報交換をしたりすることもできる。
「私には無理」と他人事だった資格取得が目標に
美穂:
「やりたい」を言語化して自覚できるようになったさくぱんさん、この秋は「資格試験」にも挑戦なさったんですよね?
さくぱん:
はい。この資格のことは、入社時当時から気になりつつも、合格率15%という数字などにも怖気づいて、やってみようとは思えず過ごしていました。
美穂:
それをなぜ、今?
さくぱん:
「こうなりたい」という姿をイメージしたときに、必要だと思ったんです。
長女が来春、小学校に入学しますが、かたや私は通勤に往復2時間、フルタイム労働。保育園の卒園後、育児の条件や環境が変わることを踏まえると、「今の働き方でどこまでやれるか?」という不安が出てきて。
転職するのか?現職で働き方を調整するのか?――答えは出ていませんが、どちらにしても強みを増やしておきたいと思った時に、これまでの経験を活かしつつそれを実現できるのは、この資格なんじゃないか、って。
美穂:
やりたいが分からなかった人間が、未来のありたい姿まで思い描けるようになった上に、自分起点で選択肢を広げていく――ものすごいことですね!どうしてそんな風に変われたのでしょう?
さくぱん:
一つずつ「足し算」を叶える経験を積み重ねたら、「意外とやれるじゃないか!」という自信が持てるようになったんです。
美穂:
自分を大切にした一つ一つの経験が自己肯定感につながったんですね。
試験に向けて、手帳もよいパートナーになりましたか?
さくぱん:
はい、もちろん!
取り組んだ勉強内容をマンスリーに記録したり、取り組んだ時間を可視化したりすることで、勉強実績と同時に自信も積み上げることができました。
同時に、勉強時間の確保に関しても工夫できるようになりましたね。以前はスマホを見てやり過ごしていた通勤時間でテキストを開いてみたり、昼休みにお弁当を食べ終わったら後半は勉強タイムにしてみたり、20分ほどの細切れ時間を積み重ねました。休日は夫の協力を得て、まとまった時間をもらって。
最初は30分確保するのがやっとだった1日の勉強時間が、最終的には2時間半取れるようになったんです。
美穂:
「察してちゃん」を脱して、「やりたい」をきちんと自覚し、周りにも伝えながら動けるようになったからこそ、の姿ですね!
見つけたのは、私なりの「良い加減」
美穂:
以前は「不機嫌がデフォルト」とおっしゃっていましたが、手帳部2年生も終わりに差し掛かる最近はどうですか?
さくぱん:
不機嫌は1/3くらいに減ったかな。(笑)
人間ですから、いつも上機嫌というわけにはいきません。けれど、無用なレベルに揺れ動いていた感情の振れ幅が小さくなったことは感じます。何より大きいのは、自分の「真ん中」――「良い感じ」が分かるようになったことです。
美穂:
あぁ……そうですよね、すごくリアル。多少の揺らぎはありつつ、それでも「良い感じ」が分かっているってすごく大きいと思います。
さくぱん:
やりたいことが可視化されて、行動も伴ってくる過程で、正直「もっと貪欲に生きたい」という思いが芽生えたこともあります。さらに、人のことがうらやましく思えたことも。
でも、「やりたい」を叶える試行錯誤の中で、変に頑張らなくてもやれるペースとか、心地よい状態が分かってきたんですよね。「あの人はすごいけど、そのスピード感ややり方が自分にハマるとも限らないんだな」って。
自分に興味もなく「いい加減」だった私が「良い加減」を見つけられた、というわけです!
美穂:
おぉ~!うまい!(笑)
けれど本質的ですね!
さくぱん:
実は、フルマラソンにもチャレンジしようと思って、最近ランニング本(※)も読んでいるのですが。その中で「にこにこペース」というのが紹介されていたんです。「乳酸が溜まらない、無理なく長時間走り続けられるスピード感」のことで、爆速な人もいれば、歩くのと大差ない人も居るのだそう。これって、生きやすさについても同じことが言えると思うし、まさにこの「にこにこペース」=良い加減ってことなんだと思うんですよね。
(※)参考書籍:「ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング」田中宏暁 (著)
「やるべき」に「やりたい」が押しつぶされているあなたに
美穂:
もし自分軸手帳がなかったら、さくぱんさんご自身は今ごろどうなっていたと思いますか?
さくぱん:
相変わらず不機嫌だったでしょうね。「良い加減」なんてものを感じることなく、SNSを見ては「世の中にすごい人はたくさんいるな~」と落ち込む……。
比べるべきは過去の自分とであり、人と比べることに意味がない、と今は思えるんですけれどね!
美穂:
では、さくぱんさんが自分軸手帳をおすすめしたい人とは?
さくぱん:
「やるべきこと」に「やりたい」が押しつぶされている方に。
私は「”やりたい”に気づけていなかった」とお話したのですが、それって「”やりたい”がなかった」わけではないんですよね。蓋を開けてみたら「やりたい」は実は私の中にちゃんとあったんです。
だからこそ、「やりたいことができない!」という以前に、そもそも「やりたいことがない、わからない」というかつての私のような人がもしいるなら、ぜひ自分軸手帳を手に取ってほしいと思います。
おしまいに
以前、某イベントでお会いしたことがあるさくぱんさん。その時はなんと、新幹線に乗って、しかも子連れでの遠征!その行動力と、お子さんに柔らかに対応しながら歓談を楽しむ、穏やかな姿が印象的でした。
ですから、今回のインタビューをお願いする時、そんな様子を思い浮かべつつ「大切なものをきちんと大切にしている、そんなさくぱんさんにお話を伺いたい」と一言書き添えました。
ところが、今回のお話でおわかりの通り、その姿は元々のものではなく、さくぱんさんが手帳とともに行動を一つずつ積み上げて自ら手にしたものだった――そうわかったとき、2年足らずでこんなに人はありたいように変われるのか!と胸が熱くなりました。
大事なことをちゃんと大事にするためには、
まず自分を大事にすることが大切だって気づけたんです
――インタビューの中でさくぱんさんは、そんな風にお話してくれました。
自分の大切な物事をもう一度ちゃんと大切にしながら、息切れしないペースで歩んでいきたい――そんな風にあなたが思うなら。自分軸手帳&手帳部で、そのための小さなきっかけを手にしてみませんか?