自分軸手帳の書き方ガイド

「今月の目標と振り返り」書き方ガイド

「今月の目標と振り返り」とは?

自分軸手帳のスケジュールページでは、毎月のマンスリーページの直前に、見開きで「今月の目標と振り返り」が登場します。日々の移ろいとともに手帳のページをめくっていくだけで、月末・月初に必ず「目標・振り返り」に取り組めるという仕組みです。

自分軸手帳は、この「目標設定」と「振り返り」をとても大切な1セットとして考えています。

目標と振り返りで育てる自分軸

突然ですが……植物が育つためには、何が必要ですか?

――日光、水、空気、土、種……様々なものが思い浮かぶことでしょう。まとめるなら「育つ対象となる種・芽」と「必要な栄養素を揃え、環境を整備してお手入れしてあげること」が必須といえます。

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「自分軸」にも同じことがいえます。「種・芽=目標」だとするならば、「振り返り=観察、手入れ」。あなたの「やりたい」「こちらの方向に進んでみたい」という気持ちをすくすく育てるためには、これら両方が必要です。

「毎月の目標と振り返り」ページは、この2つを連動させるためのもの。

こちらのガイドでは、前半で「目標の立て方のヒント」を、後半で「振り返りのヒント」をご紹介します。

■「今月の目標」を立ててみよう

自分軸手帳には、目標ページに「テーマ」と「目標」の欄があります。

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「次の1カ月で取り組むことを考えよう!」と意気込むと、目の前の具体的なアクションをどんどん書き出すことから始めがちですが、それでは「タスクリスト作り」と一緒。この方法では、いま心の中にあるモヤモヤを打破するのはなかなか難しいものです。

そこでおすすめしたいのは、「テーマ」を決めて、それを実現するための「目標」へとブレイクダウンしていく方法です。

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  • テーマ:「こうだったらいいなぁ」と頭に浮かぶこの1カ月の理想は?指針は?
  • 目標:そのために必要なアクションは?(具体的な行動計画、期日、数値目標)

\Point/ できるかできないかは考えなくてOK!心の声に耳を傾けて!


◆ テーマの決め方

テーマの書き出しに行き詰まったら、以下の3つのヒントを参考にしてみましょう。

\Point/ 必ずしも毎月テーマを変えなくてもOK!

▼ ヒント1|「手帳で叶えたいこと」や「今年の目標」にリンクさせる

  • あなたが自分軸手帳を手にした理由は?そこにはどんな願いがありましたか?
  • 今年1年の目標は?今年やってみたいことは?

初心を思い出してテーマ化してみましょう。漠然とし過ぎてしまう場合は、カテゴリー分け(※)して細分化するのもおすすめです。月間テーマとして取り組みやすい粒度になるでしょう。

(※)カテゴリーの例:家族、キャリア、健康、趣味、つながり

▼ ヒント2|ワークページでの気づきをテーマ化する

自分軸手帳の9つのワークのうち、既に取り組んだものがあるのなら、そこで得た気づきをテーマに連動させてみましょう。

【例】
・引き算のワーク ・・・ やめたいこと
・足し算のワーク ・・・ やりたいこと


◆ 目標の考え方

目標を立てるのに行き詰まったら、以下の3つのヒントを参考にしてみましょう。

▼ ヒント1|積み上げ思考で考える

目標設定と聞くとゴールからの逆算で考えがちですが、あえておすすめしたいのは「積み上げ思考」です。今ココにある「現実」や、これまでの「実績」から見えてきた自分の「やりたい・変えたい・やめたい」という気持ちを次の目標に反映してみましょう。

\Point/ その先、何につながっているかが見えていなくても大丈夫!今の自分が気になること、大切にしたいことは何?

▼ ヒント2|カテゴリーに分ける

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カテゴリーというゆるい枠が、思考を助けてくれます。

複数のカテゴリーをまたいで目標を立てるのはもちろん、重点カテゴリーを決めて集中するのもいいですね。

▼ ヒント3|前月の振り返りを踏まえて考える

ヒント1にも通じますが、「実績・現実」に何を感じるかは、自分軸につながる大きな手がかりの一つ。その「実績」と向き合えるのが、この後お話しする「1カ月の振り返り」です。

まっさらな状態では目標が見えなかった人も、振り返りを進めるうちに自然に「次はここを改善してみよう」などとアイデアが浮かぶことが多いもの。それを翌月の目標に落とし込むと、ブレのない筋を感じることができるでしょう。


◆目標ページの書き方アイデア

目標をどう書いたらいいのかわからないときや、新しい方法に挑戦したい場合には、以下のような書き方もおすすめです。

\Point/ いろいろな書き方を気軽に試しながら、自分に合った方法を探ってみよう!

▼ ヒント1|箇条書き

思いついたことを思いついた順番に書き出してみましょう。まずはふせんに下書きして、似たようなテーマをカテゴライズしながら清書するという方法も。

▼ ヒント2|マインドマップ

頭の中のあちこちに存在する思考を四方八方に書き出していくマインドマップ。枝を伸ばしながら、タスクや検討事項、期日などを書き込んでいきましょう。

関連事項のまとまりが自然にできるので、思考があちこち飛びがちな人にもおすすめです。

▼ ヒント3|マンダラチャート

中央の9マスに8つの目標カテゴリーを書き出してから、さらにその周りを取り囲む3×3のマス目たちに、各目標カテゴリーごとのアクションや指針などを書き込んでいくマンダラチャート。

各カテゴリに対して満遍なくアクションプランを立てることができます。

■「今月の振り返り」をしてみよう

自分軸の「お手入れ」ともいえる振り返りは、自分の褒めポイントや自分軸の種を見つけることができる貴重な機会。以下を参考に、楽しく取り組んでみましょう。

\Point/ ページ上部の「MEMO(3大ニュース、習慣化できたことなど)」は、ページ下部で細かい振り返りをしてから書き出すとスムーズ!


◆振り返りしやすい2つのフレームワーク

振り返り方法に決まりはありませんが、戸惑った時は以下のフレームにそって進めてみましょう。

書式に迷った時には、先ほどご紹介した「◆目標ページの書き方アイデア」をぜひご参考に。

\Point/
疲れている・自分を積極的に褒めたい=YWT
・ガツガツ行きたい・課題意識があるとき=KPT
と、自分のコンディションや向き合うテーマによって使い分けるのもいい方法!

▼ 1|KPT(ケプト)

よかったこと、うまくいかなかったことにバランスよく目を向けることができます。

  • K:Keep ― よかったこと、続けること
    • 例:手帳を書くと頭の中が整う
  • P:Problem ― 課題・問題
    • 例:書くのを忘れる日がある
  • T:Try ― 次にやること
    • 例:毎日手帳を書く時間を決めよう


▼ 2|YWT(ワイダブルティー)

ささやかなことからも気づきが得やすいのに加えて、どんなことも前向きに捉えやす方法です。

  • Y ― やったこと
    • 例:新しい業務を担当することになった
  • W ― わかったこと
    • 例:見積もり時間の不足で残業
  • T ― 次にやること
    • 例:少し時間に余裕を持って取り組もう!

◆振り返りのポイント

▼ 1|振り返りを反省会にしない!

振り返りは、できなかった自分を責める時間ではありません!「できたこと」「自分の頑張り」にも目を向けてみましましょう。

それでもつい自責しがちな人は、目標達成を「0か100か」で捉えないよう、「段階別達成ライン」を設けた目標を設定しておくのもいい方法です。

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▼ 2|自分のパターンに注目しよう!

一つ一つの成果や具体例を見つめる目線を一段引き上げて、俯瞰して1カ月を眺めてみましょう。

  • うれしかったこと・瞬間は?それはなぜ?
  • モヤモヤしたこと・瞬間は?それはなぜ?
  • 楽しくできたのはどんなこと?それはなぜ?
  • やろうと思っていたのにやらなかったのはどんなこと?それはなぜ?

自分なりのパターンや価値観が見つかったなら、それは自分軸の種。再現・改善しやすくなり、より心地よい毎日に一歩近づくことができます。

\Point/ 「うれしいこと」「楽しいこと」「モヤモヤすること」、それぞれの共通点が、あなたの自分軸のヒントに!

■「目標設定と振り返り」に取り組んだ方の気づき

今月の目標を書くと、どんな生活を送りたいのか思い出す。 思い出すと行動に繋がる!

決していいことばかりではなかったけど、振り返りのおかげで毎日「こんなにがんばっていたんだ」に気づけた。自分で自分を褒める貴重な時間!

終わりに

自分軸手帳は、高らかな目標を達成するための手帳ではありません。他人軸に追われる毎日を手放し、 自分軸を育てる日々を手に入れるための手帳です。

「毎月の目標設定と振り返り」に取り組むことは、自分の人生の舵を握り直すことを意味します。心の中に小さく聞こえる 「本当は嫌なのに」を引き算して 「やってみたいな」を足し算する――そんなひとときを大切にしてください。

目標も振り返りも、最初はしっくりこなくたって大丈夫。毎月繰り返すほどに、より自分軸がにじみ出た次の一歩が見出せるようになることでしょう。