年末になると新しい手帳を買って、「今年こそは」と最初のページを丁寧に書く。でも気づけば開かない日が増えて、春には引き出しの奥で眠っている。そんな経験を、何度くり返してきたでしょう。
「どうせ今度も続かない」と思うと、新しい手帳に手を伸ばすのもちょっとこわくなります。そもそも、手帳を何年も書き続けたら、何か変わるのでしょうか。
自分軸手帳を使う部員さんには、5年、6年と使い続けている人がいます。でも、最初から手帳が得意だったわけではありません。
「来年こそは!」と思って買っては、2月を迎えないまま埃を被る毎年を送っていました。(りくさん)
このコラムでは、自分軸手帳を長く使い続けている部員さん6人が、記事に綴った変化をご紹介します。人生が大きく変わった話ではありません。書き続けるうちに、自分軸で選ぶことが少しずつ自然になっていった話です。
続けるほど、自分のことが細かく見えてくる
自分軸手帳は、予定を管理するためだけの手帳ではありません。その日あったことや感じたことを書き、週ごと、月ごとに振り返るための手帳です。
振り返りは、重ねるほど意味が増えていきます。一度だけなら「たまたまそうだった」ことも、何度も書いていると「私はこういうときに、こう感じるんだ」という自分の傾向に変わります。
5年目のななしおさんは、その感覚をこう表しています。
そうやって振り返りを何度も繰り返しているうちに、自分自身の「解像度」が上がってきたように感じています。
自分のことが細かくわかると、迷ったときに「私ならこちらを選ぶ」と判断しやすくなります。自分軸で選ぶことが、毎回がんばって考えることではなく、日常の当たり前になっていくのです。これが、長く使い続けることのいちばんの良さです。

部員さんが、使い続けてわかったこと
変化①自分に合うやり方を、自分で選べる
ななしおさんは、振り返りを重ねるうちに「大人数で話すのは苦手だけれど、1対1なら嫌いじゃない」という自分に気づきました。そこで、苦手だった職場の飲み会の参加の仕方を変えてみたそうです。
「大人数の中でうまく振る舞う」のではなく、「今日はAさんと話してみよう」と、自分なりに目的を変えてみたらどうだろう?
以前は「できなかったらどうしよう」と不安になることが多かったななしおさん。今は「無理に自分を変えようとするのではなく、自分にできる形を探す」ようになったといいます。
6年目のりくさんも、自分の状態に合わせて選び方を変えられるようになったひとりです。以前は「ゼロかイチか」で考えがちだったことも、今は別の角度から問い直せるようになったそうです。
自分が今どんな状態なのかが分かれば、その状態に合わせてチューニングできる。
調子がいい日も悪い日も、「今の自分には、これができそう」と選び直せる。それが「生きやすさ」につながっていると書いています。
変化②書き方も、その年の自分に合わせて変えていい
よしぱんさんは、5年間で手帳の書き方を何度も変えてきました。月の振り返りには、YWT(やったこと・わかったこと・次にやること)を使っています。その書き方が、年ごとにこう変わっています。
- 2023年:左ページに「今月のテーマ」を書き、テーマをもとに項目別に目標を立てる
- 2024年:2ページをつなげて、カテゴリーごとに横に展開する
- 2025年:2ページを縦に区切り、やることを書き出して、月の途中で足し、できたものにチェックを付ける
振り返りを続けるうちに、「快・不快」や「得手・不得手」がはっきりしてきました。よしぱんさんにとって自分軸手帳は、今やこんな存在です。
私にとって自分軸手帳は無くてはならない存在となり、もはやインフラ状態です。
年ごとの書き方を詳しく紹介しているので、「実際にどう書くの?」が気になる人におすすめの記事です。
まるめさんは、毎年「今年の漢字」を1文字決めて手帳を使っています。
- 2022年「知」:自分を知る方法を触れ始めた1年
- 2023年「整」:知った自分を整えたいと思った1年
- 2024年「改」:自己改革したいという想いを込めた1年
- 2025年「進」:小さな一歩を重ねて前に進んだ年
- 2026年「軽」:力まず、恐れず、シンプルに
最初は「揺るがない自分」を目指していたまるめさん。今は、手帳をこんなふうに捉えています。
揺れてもまた、自分に戻ってくるための手帳。
変化③小さな変化を、自分で受け取れる
さやぽんさんは、5年の変化を「じんわりと、ゆっくり」と表しています。納得いかないことがあると、手帳にモヤモヤを書き出してきました。
ぼんやりしていた正体、本音が、少しずつ輪郭をつくりはじめました。
その変化は、周りの人にも伝わっていました。ある日、お姉さんから「自分の気持ちをちゃんと言葉にして伝えられるの、すごいなと思う」と言われたそうです。できなかったことも、今はこう受け止めています。
できた部分は現在地、できなかった部分は未来への伸びしろ。
いしいなつみさんは、使い始めた頃の手帳をこう振り返っています。
そこに書かれていたのは、「他の誰かによってすでに決められたこと」と「やらないといけないこと」ばかりでした。
「10:00〜打ち合わせ」のような予定だけだった手帳に、やがて「こんなことをやってみたい」という自分の願いを書くようになりました。一日の終わりに振り返ると、「意外と進んでるな」と思える瞬間が増えていったといいます。
手帳の効果って、もっと小さくて、もっと日々の中にあるものなんじゃないかと思っています。
共通していたのは、フィットする使い方を選び直したこと
6人は、完璧に書き続けてきたわけではありません。続いたのは、「自分に合う形」をそのつど選び直してきたからです。
- 書き方は変えていい:その年の自分に合わせて、ページの使い方も書く量も変える
- 振り返りを重ねる:毎日・毎週・毎月と振り返ることで、自分の傾向が見えてくる
- 小さな変化を認める:「意外と進んでる」「できなかった部分は伸びしろ」と、自分を責めずに振り返る
- 揺れても戻ってくる:書けない時期や迷う時期があっても、また手帳を開けばいい
さやぽんさんは、「5年続いているということ自体が、すごい変化では?」とも書いています。自分に合う形を選び続けることそのものが、自分軸で選ぶ練習になっていたのかもしれません。

5年後の自分は、今日の1ページから
部員さんたちの5年・6年も、始まりは最初の1ページでした。続かない過去があった人も、予定しか書けなかった人も、そこから少しずつ自分に合う書き方を選んできました。
最初の一年は、上手に書こうとしなくて大丈夫です。書けた日だけ書き、月に一度、「この1ヶ月、私はどうだった?」と振り返ってみてください。自分軸手帳は、その振り返りを何年も重ねられるようにつくられています。
6人の部員さんの記事には、ここで紹介しきれなかったエピソードや、実際の手帳の書き方がたくさん詰まっています。長く使い続けた人の「今」を、ぜひのぞいてみてください。
今回ご紹介した部員さんの記事


